「アジア・アフリカの絵本シリーズ」というシリーズの1冊です。
インドネシアに伝わる民話の“豆じか・カンチル”のおはなしが、とっても素敵な本になっていました。
この作品はインドの画家T.バラジが、インドの伝統的な染色「カラムカリ」という技法で描かれています。
(何と、この染色技法には牛の糞が使われていました!)
絵本の最後のページにはこの技法で絵描く工程などが写真付きで説明してあって、おはなしの内容とは別に面白いです。
また、訳者の後書きのページには本物の『まめじか』の写真が載っていて、想像していた『まめじか』とは雰囲気が全く違うことに驚きました。
顔だけ見ると、鹿よりもねずみ系の動物に似ています。
口のうまい“カンチル”は今回も頭を使って、自分に有利に事を運びます。“カンチル”のおはなしはこんな展開ばかりですが、
ジャングルで生きていくには、こういう知恵が必要不可欠なのかもしれませんね。