ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ自信を持っておすすめしたい みんなの声

ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ 作・絵:いわむら かずお
出版社:偕成社 偕成社の特集ページがあります!
税込価格:\2,640
発行日:1985年
ISBN:9784039632500
評価スコア 4.33
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  • 一人旅の緊張感

    文章と絵が交互に配置された、不思議な絵本です。
    山の中を走る最終列車の車両で、他の乗客が降りていって気づけばひとりぼっち、寂しい情景です。
    そんなところで、いろんな動物たちが次第に乗りこんで来ました。
    その動物たちの話がとても面白いのです。
    黒地の文章ページの語りに夢中になると、絵のページに目が行きません。
    文章を頭に入れて絵のページを開くと、何とも哀愁を帯びた色調で、動物たちが語り合っています。
    動物たちの会話が、次第に人間に向けた怒りに変わっていき、緊張感が高まる中で、旅行者は不安を高めていきます。
    そしてとうとう見つかってしまったタイミングと、動物たちが下車歯てドアの閉まるタイミングが絶妙です。
    一人旅だからこその夢想に、心引かれる一冊です。
    いわむらかずおさんの描く動物たちは、独特の世界を見せてくれます。

    投稿日:2011/05/14

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  • ドキドキでした

    このお話は、一人の男の人が最終列車に寝ていて取り残されて、そこに動物会議に参加する動物たちがどんどん乗ってくるというお話でした。その動物たちは、人間と同共存するかを話し合う会議に行く途中で、この男の人は見つかったら大変なことになると思いながら身を潜めているのが、読んでいて緊張感が伝わってきました。最後には、一匹のサルにばれるのですが、その時ちょうど目的の場所についたので見つからずに済んだところもドキドキハラハラだったみたいです。

    投稿日:2017/02/13

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  • どきどきしながら読みました

    娘とふたり、夜の列車に乗ったこともあれば、夫とふたり
    夜の列車を降ろされた(青森にて。雪と風で電車が止まり、
    タクシーに乗ることになりました)こともある私は、どき
    どきしながら読みました。こんなシチュエーションに自分も
    置かれることがあるかもしれないなあと思って。

    見開きに絵がばーんと描かれていたので、それほど文字は
    ない絵本なのかな?と勝手に思っていましたが、絵だけの
    ページと文字だけのページと交互だったのですね。
    眠る前に読んでいたので、ちょっと焦りました。

    最初にねずみが登場するのですが、娘は「あ14ひきじゃ
    ないね。10ひきいないね」と(笑)。いわむらさんの絵
    本でねずみと言えば、まずは14ひきですものね。7ひきの
    ねずみの絵本もあるけれども。
    ねずみの話し方や、ねずみ達がくまのおしりでつぶされそうに
    なるところでは大喜びで、何回か読まされました(笑)。
    動物達が話していたことの意味はわかったかな?どうかな?
    まだまだ「人間」が「動物」の暮らしを脅かしていたりもする、
    ということは理解できていないかもしれません。

    投稿日:2013/11/29

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  • ちょっとドキドキ

    • 風の秋桜さん
    • 40代
    • その他の方
    • 埼玉県
    • 男の子、男の子

    図書館で大人にお勧めの絵本とのことで、紹介してありました
    列車好きの私としては読んでみないことには話が始まらないと早速借りてきました
    いわむらさんの見なれたイラストが、動物の細かい表情も描いていて、見る者に余韻が残るようです
    お話は確かに大人向けかな・・と感じる個所もありますが、子供が読んでも自然が破壊されつつある危機感などが伝わると思います
    ゆっくりゆっくり汽車に揺られるようにお話が進んでいく心地よさと、人間であることに違和感を覚える感触もありました
    読み終えた後に小さい旅をしてきたかのような、癒しも感じます
    ぜひ読んでみてください

    投稿日:2010/11/16

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  • ひとりぼっちはにぎやか

    廃止寸前のローカル線の最終列車。はじめは地元の人でいっぱいだった車内も、いつのまにか旅人である「ぼく」ひとりになります。そこへ、ねずみ、いのしし、ちゃぼ、くま、などなど、動物が乗り込んできて次々に身の上話を始めるのです。動物の嘆きでもあり、人間の嘆きでもあるようにも聞こえるたくさんの声と姿。
    「ぼく」が経験したのは現実か幻か・・・いやいや、確かに「感じた」事実なのだと思います。ひとりぼっちというのはもともと、案外にぎやかだと思いませんか?

    絵だけのページと字だけのページが交互に続きます。ちょっと長いですが、これは意外におもしろい読み聞かせアイテムのような気がします。

    岩村さんは、動物の特徴と人間の共通点を見事に融合させる方ですね。

    投稿日:2007/07/20

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