【内容】
郵便関係者と一緒に、現在の日本で実際にできる手紙の書き方、出し方を学べる一冊。いろいろな切手、特別な地域の消印(風景印)、郵便の歴史、世界のポスト、変わったカード類…
初めて手紙を書く人にも、手紙好きのベテランにもお勧めしたい、楽しい絵本。
【感想】
意外と「実用書」的な作りになっていて、驚いた。ポストカードを絵本の中の図に合わせると、定形外か定型かわかる工夫などもあり、芸が細かい。
メールなどの電子通信が当たり前になったので、手紙を書く機会は少ないが、改めてこの絵本を見て、手紙は実に贅沢な通信手段であり、心のこもった贈り物であると思った。
多くの人の手を経て、相手の許に届くことを考えると、つまらない内容の手紙では関係者各位に申し訳ないような気がする。昭和の後期、「不幸の手紙」が流行って、「同じ手紙を20人に書いて出さないと、不幸になる」というような妙なものがあったが、今思えば、郵便関係者にとっては、ありがたいサービス?かもしれない。
絵本の中で好きなのは、実際にある世界中の変わったカードやポスト、切手や風景印の一覧。特に、風景印はこの絵本で初めて知ったのだが、なかなかユーモアがあり、地域の特色や歴史的背景なども反映されているようで楽しい。
切手のページ、懐かしい気持ちで眺めていた。昔、珍しい切手を集めていたからだ。今も、切手は美しいと思う。面白い作品が多い。
だんだん手紙を書かなくなっているが(値上がったので)、たまにはこういう贅沢な体験をしてみたいと思う。
問題は、いったい誰に宛てて手紙を出すか?だが。