作曲をするツグミというお話にはびっくりしましたが、この特別な才能が決して一人だけでは育てられないこと、才能を生かすには環境が必要なこと、ちょっぴり子育て感覚で描かれています。
ツグミの家族の中で、ウィリーは個性的で変わっています。
ツグミとして一緒に生活することにうんざりしたウィリーは一人で暮らすようになりますが、それを見守ってくれたのは家族。
一人で暮らすようになって、自分の才能を見出してくれたのは、図書館員のポリーさん。
なにしろ、自分で作曲してしまうツグミなんて見たことがない。
ウィリーの才能を公にしてくれたのも、世間の好奇心から守ってくれたのもポリーさん。
アメリカン・ドリームのようなお話でした。
この絵本で何より素晴らしいのはイラスト。
ノーマン・ロックウェルはイラストレーターとしては、一流のアーチスト。
その画集でみたロックウェル本人の写真とツグミのウィリーの姿がどことなく似ているのは、自分のことを題材にしているからなのでしょうか。