コタンの酋長たちの大きな戦がおこってコタンには、誰も住めなくなるほど荒れています。酋長の息子のイクレシェだけが生き残ったので、優しい美しい白鳥の女神が、空から降りてきてアイヌの娘になってねえさん代わりになってイクレシェの面倒をみます。イクレシェがだんだん大きくなって立派な若者に育った頃に、コタンの山が元のように美しくなったと聞いて、こっそり遠くへ逃げていたアイヌたちもまたコタンへ戻ってきたので、空に戻るように白鳥の女神は国づくりの神に言われます。雷の神が、イクレシェが「あねぎみを空へ帰さない」と我がままを言ったことで、雷の神の怒りをかって、イクレシェを守る為に、沼に飛び込んでしまったのでした。美しい白鳥の女神は、優しくて心まで美しかったです。一人ぼっちになった幼いイクレシェをどうしても見捨てれなかったから、後悔はしてないと思うけれど、なんだか切なかったです。