大きなクモを見せようと追いかけてくる兄さんたちに、見つからないようにかくれるところを探しているスーザン。
ルイス・スロボドキンの絵はやさしく、そしてあたたかい。そして何より登場人物が良い人ばかり。みんなが、スーザンがかくれられそうな場所を教えてくれます。
そして、とうとう見つけたのがやなぎの木の下。誰もスーザンに気づかずとおり過ぎて行きます。
スーザンも初めのうちは見つかるのではないかとドキドキしていたと思うのですが、自分がいることに誰も気がつかないことがわかると、ドキドキがワクワクにかわり、口をおさえて笑いたいのを我慢していたのではないでしょうか。
こんなかくれ場所がほしいと、この絵本を読んだ子どもたちは思うでしょうね。誰も知らない、自分しか知らない、秘密の場所。
今の子どもたちにこそ、こんなステキな場所が必要なのではないかと思いながら読みました。
それにしても、今の子どもたちはやなぎの木を知っているでしょうか。
「やなぎの下には幽霊がいる」という話を知っていたら、怖くなって自分から出てきてしまうかもしれませんね。