東海岸のバイロンベイで暮らす11歳の少女とその家族たちの日常を紹介した写真絵本。父母、兄弟姉妹、ペット、ホームステイ中の女性が一緒に暮らす大所帯。オーストラリアはなんでも大きい。家もスーパーで売っている食材も、人も。いろんな国の料理、日本食も日常的に食卓にあがり、歩いてすぐの場所に海があり、毎日人生を最高に楽しんでいる様子が気持ちよい。
サーファーの街で、年中温かく、はだしで歩く人も多い。はだしでも気持ちよく歩けるように、定期的に街中を一斉に掃除したりするなど、地域活動を大切にする。年中遊んでいるように暮らし、細かい事は気にしない。とにかく楽しそうな雰囲気が伝わる。
巻末にまとめられた国のあらましや歴史などを見ると、決して楽しいばかりではなく、問題もたくさん抱えているはずなのに、なぜか妙に楽しい雰囲気ばかりが伝わってくる。きっと取材する人も、現地で暮らす人も「楽しい事」を大事にして、人生を歩んでいるからだろう。
辛い時も、みんなで励まし合いながら、笑顔を絶やさないようにしているような気がした。自由だけど地域活動の運営は普通に参加しているという、大人の責任感もしっかりしている。自分たちの責任で自由を作り、運営し、楽しんでいるのだろう。