はる、鳥たちの歌の季節。
生まれて初めて、歌を歌う、歌好きのとりのイゴール。
ひょうきんで可愛らしいキャラクターです。
夜明けのコーラスが、始まるページ。
イゴールの歌声をあらわした絵が、カラフルで形も楽しい。
皆に、音痴と指摘され、一生懸命練習するけなげなイゴールの姿がいじらしい。
イゴールの努力虚しく、有名な先生にレッスンをうけても、先生もお手上げ。
ショックのあまり、歌を歌わない事を決意するイゴール。
とても、可愛そう。
ほかの動物たちが、合奏しているシーンは、どれも音楽に酔いしれ楽しんでいる様子が良く伝わってきてきます。
反面、イゴールが気の毒でした。
だって、イゴールは、歌がとっても好きなんですもの。
だ〜れも、歌を歌わないところまで、旅に出て…。
“好きこそものの上手なれ”と、トントンとお話が進まず、読んでいてイゴールが心配になってしまいますが、イゴールの歌声を認めてくれる出会いがあり、ほっとします。
それも、いっしょに歌い楽しんでくれる存在です。
“歌が好き”ということが、イゴールに幸せを運んできたんだと思います。
音楽の好きなお子さんにお薦めです。