なきむしこぞう」 みんなの声

なきむしこぞう 作:今村 葦子
絵:酒井 駒子
出版社:理論社 理論社の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2016年06月
ISBN:9784652201565
評価スコア 4.67
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みんなの声 総数 51
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51件見つかりました

  • 離れて見えてくること

    日々の扱いに嫌気がさして、家出したはずなのに、誰よりも不満を感じていたはずなのに、第三者が悪くいうのを聞くと、なんだかとても腹がたつ。
    あんなに嫌だと感じていたはずなのに、いつの間にか、そのことさえ肯定しているじぶんがいて…。

    失うかもしれないと思うと、もっと大切にしておけば良かったと後悔する。もう一度だけチャンスが欲しい!そんなことを考える。

    すごく人間らしい感情だなって思いました。
    だから、グッとくる。
    それを可愛いぬいぐるみと、純真な男の子で表現するのだから、グッとを通り越して、キューンとなります。

    普段、見過ごしてしまいがちな大切なこと。
    一緒に居られることは、決して当たり前のことではないから、一日一日、一緒に過ごせる時間を大切にしないといけないんだって思いました。

    投稿日:2016/11/04

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  • 泣き虫小僧の大切なもの

    いつもひどい目にあわされているから、家出をしようと思ったぬいぐるみの象とキリンとライオンでした。
    家出をしたものの、どうして良いのかわからないぬいぐるみたちでした。
    そんな彼らが、いじめっ子立ったはずの坊やが泣きわめいて、悲しんでいることを知りました。
    本当に自分たちが、坊やにとってたいせつなものだと知ることが出来ました。
    そうすると、坊やにされた嫌なことがいとおしくも思えてきました。
    酒井駒子さんの絵で、読んでいる自分もしみじみと心が潤って来ました。
    たいせつなことに気づいたぬいぐるみたちは良かったと思います。

    投稿日:2016/10/30

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  • 懐かしい感じがする絵本

    絵のタッチが、私がこどものころに読んだ絵本のようで、とても懐かしい感じがします。
    いたずらんぼであばれんぼできかんぼの男の子に、乱暴に扱われるのがいやになったぬいぐるみたちは、家出をします。
    でも、後からでてきたねずみから、男の子が泣いていることをしらされ、ぬいぐるみたちの心はゆらぎます。男の子と一緒に過ごした日々。一緒にいる幸せ。
    「みんなかえってきてー!」男の子の叫びを聞いたぬいぐるみたちの心は決まりました。
    うちの息子たちも、大事にしていたものがあったなあ。見つからなければ泣きながら探していたなあ。今ではもう忘れてしまったけれど。
    心にポッと灯りがともった絵本でした。

    投稿日:2016/10/30

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  • 離れて気づく小さな幸せ

    • P☆さん
    • 50代
    • その他の方
    • 大阪府

    不満ばかりの毎日。
    離れてみると そんな毎日でも
    小さな幸せがあふれていたことに
    気づかされる。

    嫌い きらい きらい
    でも―
    あの時 あのとき あのとき。

    「大切」と思える誰かが自分を必要としてくれることは
    最高の幸せ。

    ぬいぐるみたちは 今日もあのこのそばで
    静かに微笑んでいるでしょう。

    温かいことばと愛おしい絵が
    心の奥に語りかけてくれます。

    投稿日:2016/10/22

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  • 密度の濃い時間

     「ちりんさん」「じょうさん」「らりろん」という舌足らずの呼び方に、持ち主の「あのこ」の幼さが透けて見えます。幼さゆえの不器用さ、元気の良さ、容赦のない愛し方に、動物のぬいぐるみたちは、我慢できない!と家出を決行します。

     幼い子どもにとって、お気に入りのぬいぐるみは特別な友だち。柔らかく優しい肌触りに安心感を覚えて甘えられるだけでなく、時には、自分がお兄さんお姉さんぶって接することができます。その大事な友だちがいなくなったとなれば、子どもにとっては大事件!あのこの驚き、寂しさは半端ではありません。一方、家出したぬいぐるみたちも、実は、心細く後ろ髪を引かれる思いなのです。

     小さな世界の短い間の出来事が描かれていますが、そこには、あのこと、ちりんさん、じょうさん、らりろんがそれぞれの思いを確認する、とても密度の濃い時間が流れていました。

     幼い頃、大事なぬいぐるみが身近にあった人は多いでしょう。小さな子どもも、ちょっと大きくなった子どもも、子どもに寄り添う大人も、みんなが共感できる物語です。酒井駒子さんのステキな絵が、この物語とぴったりマッチして、とびっきりの物語絵本となっています。双方の間をウロチョロする皮肉屋のネズミがいい味をだしていました。ホントは彼、寂しがり屋なんですよね。

    投稿日:2016/10/18

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  • 心に沁み入る

    • まことあつさん
    • 30代
    • ママ
    • 新潟県
    • 男の子4歳、男の子1歳

    いろいろ思っていたのと違いました。

    まず、童話だったので、
    思ったよりも文章が長く、途中絵もなくて、
    4歳の子の集中力は持つかなと不安になりながら読みましたが、
    2日に分けて読み、静かに聞き入っていました。

    タイトルの「なきむしこぞう」が二通りの意味があると知り、
    また、ぬいぐるみの動物たちからの視線からの男の子の見方と、
    ねずみからの視線での男の子の見方と
    どんな男の子何だと思っていたら、
    なんてことはななく、まるで我が家の息子たちのようで
    いつもよりも静かに聞いていた息子も
    乱暴に扱っている自分のおもちゃが家出するのかと
    心配になりながら聞いていたのかもしれません。

    なんだかんだいって、
    何よりも「ふぱげってぃ」や「じょうさん」「らりろん」など
    子どもらしい可愛い言い方や
    男の子や動物たちの愛に
    胸がキューンとして、
    心に沁み入るお話でした。

    投稿日:2016/10/16

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  • あのこに対する心境の変化

    5歳の息子と読みました。
    酒井さんの可愛いイラスト、
    そして、「あのこ」に対する、ぬいぐるみたちの心境の変化が、
    胸がキュンとなる1冊。
    大人向きかもしれません。
    息子はかなり楽しんでいて、
    「らりろん」、「じょうさん」、「ちりんさん」、「フパゲティ」という、舌足らずのあのこの発音に大笑いでした。
    けれど、彼は、このぬいぐるみたちの心境の変化が分かったかな?

    投稿日:2016/10/20

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  • 懐かしさと愛しさと

    読み始めると一気にひきこまれ、気がつけば、息をひそめて読んでいました。ぬいぐるみたちの会話に耳をすますように。
    そして、読み終わると、何故か、ふーっとため息がでました。大人である今の自分に戻るように。
    読みながら、ぬいぐるみと友だちだった幼い頃に戻っていたのかと思います。
    懐かしさと愛しさを感じる物語でした。

    投稿日:2016/10/13

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  • 純粋無垢なあのこ

    • みいのさん
    • 50代
    • ママ
    • 東京都
    • 男の子19歳、女の子14歳

    ノスタルジーをたくさん感じる絵本でした。
    表紙の穏やかな絵と、私には昔懐かしく思える言葉「なきむしこぞう」。
    うちの子どもたちが遊んでいたぬいぐるみと、遠い昔、私自身が好きだったぬいぐるみが思い出されました。
    屋根裏のねずみからは「いたずらんぼ」「きかんぼ」「あばれんぼ」とまで呼ばれる「あのこ」ですが、実は純粋無垢な可愛い男の子です。
    幼い息子が何かと大泣きするたびに、祖父母たちまでが心配して、懸命になだめたりすかしたりしてくれた情景が重なりました。

    投稿日:2016/10/10

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  • きゅーん

    もう、表紙からやられてしまいました。
    このぬいぐるみのかわいらしさ!
    ちいさい子どもにとって、ぬいぐるみはこんな風に
    生き生きとした表情があるものなのだと思いますが、
    酒井さんの絵からは、そんなぬいぐるみの息づかいが
    伝わってくるのです。
    じょうさん、ちりんさん、らりろんのフパゲッティ・・
    「あのこ」の、こんな言い方も、娘がほんの赤ちゃん
    だった頃のことを思い出してしまって、また、きゅーんと
    なってしまう母です。
    娘は、と言えば、きゅーんとはならずに、バケちりんの
    様子などに笑ったりして。ああ、そうなのだね。ちりん
    さんでなくキリンさんと、しっかり言えるようになった
    今でも、心は赤ちゃんの頃とかわらないままなのね。
    (酒井さんの『よるくま』が大好きで「かあたんかあたん」
    と言っていた娘を思い出すのでした)

    投稿日:2016/10/07

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