「やまおやじ」とは幹が太くなったちょっとへんてこりんなクヌギたちのこと。
大きなウロがあって口を開けているように見えます。
そんな「やまおやじ」の目線で季節の移り変わりと自然の
命について綴られた写真絵本です。
「やまおやじ」は今森さんの造語なのかちょっとわかりませんが、
どっしりと構え、年月を感じるクヌギの木たちは本当に山を見守るおやじのようです。
途中、チェーンソーで木を伐採するという話しが出てきます。
最近では木を伐採=自然破壊と考えがちなのですが、
木の伐採は18年ごとでシイタケの木をとるためであり、
伐採のあとの切り株から新芽がでて、光が当たることにより草が生えるとあります。
自然の中での命のつながりに人間を正しく組み込むこともできるんだなと思いました。
自然と人との関わりを改めて考えることのできる作品です。
息子はイノシシの骨がころがっているシーンに驚いて食い入るように
見つめていましたが、命のつながりの意味をちょっぴり理解したようです。