モスク「東京ジャーミィ」の案内人、下山茂氏を通して、イスラム文化を紹介する一冊。
下山氏は吃音を克服し、アフリカでイスラムに出会い、イスラム教徒になり、世界の人たちとつながった。東京ジャーミィ、日本人初のスタッフとして広報を担当し、メディアの対応、出版物を出すこと、モスクの見学ツアーを行っている。「日本人に本当のイスラームを知ってもらいたい」と奮闘努力中。
メディアでは「テロ」などと関連付けて報道されるため、イスラームにたいする偏見が広まっている。しかし、本来、イスラームは人を殺すことを認めていない。「ひとりの人間を殺すこと葉、全人類を殺したのと同じである」とクルアーンに書かれている、という。
個人的に、知り合いに日本人のムスリマがいるが、非常に幸せに平和に暮らしている。彼女はイスラームを受け入れた時、「世界の6億人が兄弟姉妹になった」と言って喜んだ、と言っていた。
世界の宗教や文化、民族に対する偏見がなくなり、楽しく交流できる時代になることを、切に願う。
この本は、大人の人にもぜひとも読んで頂きたい。下山氏の人生が波乱万丈なので、まるで冒険物語のように楽しんで理解できると思います。