私に娘が生まれ、たくさん本を買い込みました。
そんな中でも、この本は早々と買って、大事に押入に仕舞っていました。
買った絵本を仕舞いこむ!?
絵本の価値がないではないか。
そうでしょう。
でも、父子家庭で育った私にとって、父の存在はかけがえのないものでしたので、大事にしておきたかった。
娘が大きくなって、意味を理解するまで・・・
昨日、初めて娘にこの本を読みました。
愛する父が生死をさまよい、なんとか自発呼吸ができるまで回復したので。
意識がままならないにも関わらず、病床で孫娘のことだけを心配していた父。
父(祖父)と孫娘、お互い顔を合わすことが出来ず、それでも父は口を動かし孫娘の名を告げ、娘は食事も忘れて祖父と一緒に買い物をする絵を描き・・・
二人が顔を合わす日も近いかと思います。
そのときには、この絵本のように孫娘が祖父に“だいじょうぶ、だいじょうぶ”と声をかけることでしょう。
胸が痞えて何も言えない私に代わって、この絵本が娘に教えてくれました。