どんなにいじめられても、けんかした時も、決してなかない犬、ジロ。ジロはやがて周りから一目おかれるようになり、群れのボスとして仲間を率いていくようになります。でも群れが大きくなることで、ジロたちはエサを求めて、民家を荒らすようになります。そして悲劇が起こりました。
その時ジロは、他の仲間を助けるために、再び仲間はずれにされることも恐れず、ある行動にでるのですが・・・。
仲間の危機を救ったジロがなぜ群れを離れなければならないのか、違いを個性として認めて、共に生きていくことはできないのか、私個人としては納得のいかないものも正直あります。
ジロがひとりぼっちではないことには、心が救われましたが、異質なものを受け入れることの出来ない社会に対する作者からのメッセージなのでしょうか?
読んだ後、とても心に残る作品でした。