「ブルーがはばたくとき」 みんなの声

どうしてブルーが孤独でいたのかが気になりました。
何かのきっかけで人から離れて暮らすようになったブルーは、次第に孤独生活に慣れてしまったのでしょう。
寂しいお話ではあります。
それだからこそ、イエローの登場と、次第にほぐされていくブルーの変化が素晴らしいです。
こんな出会いが人生を変えるのですね。
いろいろに考えられるお話です。

とぶこともうたうことも忘れてしまった鳥ブルー。
他の鳥と交わることもせずにたった一人でじっとしているのです。
こんな経験、人間でもあるんじゃないかなと思います。
一旦こうなってしまったら、どうやって這い上がっていいか分からない。。こんなときイエローのような存在が現れたら。希望の光が見えるかもしれないと思いました。
子供には少し難しいですね。
でも、順風満帆ばかりが人生ではないですから。
こんな本が本棚にあると、道標になる時があるのかもしれません。

『BLUE』が原題。
『かべのむこうになにがある？』でも寓話的な作品のあるテッケントラップさんの作品。
青い鳥、ブルーが主人公。
大きな木の下の枝で引きこもっているブルー。
その色合いが心情をも象徴しているように感じました。
ある日、イエローという鳥が気付き、そっと見守り、寄り添うのです。
心を閉ざしている人への、効果的なアプローチのように感じます。
小学生くらいから大人まで、少し難解ですが、そっと感じてほしいです。

うたうこともとぶこともできず、ひとりで森の奥にひっそりと住むブルー。そこへ、不思議なとりイエローがやってきて・・・。イエローのよりそい方に心があたたまりました。この優しさはいいなあ！ブルーの変化もよく伝わってきます。そして、絵。美しく描かれていて、ページをめくるたび、ひきこまれました。