小学生の頃、文化祭かなにかの一環で演劇を見たのが、「ごんぎつね」との出会いでした。
月日がたち、本屋でこの「ごんぎつね」の絵を見たときに、あまりの美しさに手をとりました。
絵本のお話は私にとって、小さい頃読んだ時と大人になってからあらためて読んだ時と、感動の度合いが違うことが多いのですが、この「ごんぎつね」の印象は、はじめて知ったときとあまりかわりありませんでした。
大人になっても印象がかわらないのは、それだけこの物語には普遍性があるからだと思います。
最後の銃で撃たれるシーンは、衝撃です。
最近の絵本ならこのようなラストにはしないと思います。
私個人としては、めでたしめでたしのお話より、このような衝撃的なラストの方が、子供にはよいと思います。
印象に残らなければ、物語に込められたメッセージを読み解くことも、記憶に残ることも、現実の厳しさも教えられないと思っているからです。