背景のみどりの色が、とても美しい絵本。ジャングルの豊かな緑と、そこに住む動物たちの命を、未来の子どもたちにも伝えたい、という作者の思いが伝わってくるようです。
娘は、おかあさんゴリラが、ちびちびをぎゅっと抱きしめ、おとうさんが、ちびちびの手にそっとキスをしている絵を見て、自分もまた安心しきったような表情をしています。ゴリラも人間も、同じ生き物なんですね。他の動物たちも、ちびちびの成長をやさしく見守り、おとうさん、おかあさん同様に、ちびちびをかわいがり、助けてくれます。娘は、おかあさんぞうが、こどものぞうとちびちびに「お鼻シャワー」をしてくれるページと、かばのおばあさんが、ちびちびを背中に乗せて、散歩に連れて行ってくれるページが特に好きなようです。そして、「おたんじょうび おめでとう ちびちびくん!」と、森の動物たちがバースデーケーキを持ってお祝いにやって来る場面では、♪ハッピーバースデー トゥーユー・・・♪といっしょに歌ったあとに、「ちびちびは、まだろうそくをけせないんだって」と言って、代わりに「フーッ」と吹き消してあげます。読み終わったあとには、今度はママが、「Jが大きくなっても、いつまでもJがだいすきだよ。」と言ってあげます。