ありのお嬢さんのアリィは、虫たちの荷物のおとどけやさんです。みんなが喜んでくれるので、休むことなく働きます。いもむしのイモムーが遊びにきても、いつも「またこんどね!」と言っては仕事に出かけます。そんなある日、「ねむっちゃうまえに、アリィと あそびたかったんだ」のイモムーの言葉に、ハッとするアリィ。蝶になるイモムーがアリィと過ごせる時間は限られていたことをこの時アリィは知る事になるのです。
このストーリーは、子育てにも通じるように感じました。いつか親元を離れていく我が子と過ごせる「今」という時間が、どんなにいとおしく貴重で、大切な時間なのか・・。
この絵本を読む大人も、ほんの数分仕事や家事をする手を止めて、我が子の横に座り、親子で共有する時間を持つこと、これが親にとっても子にとっても一生の宝物や想い出となる。
そんな大切な気付きをこの絵本は私たちに与えてくれているのかもしれません。