6歳近くの孫娘、本書を目にすると、無言で食い入るように一人読みしました。
その姿を見て、「孫も成長したな〜」なんて感慨に耽りましたが、孫娘の感想は、点のような「あり」を指して、「ちゃんと書いてないね。ちょっと塗っただけだね」、だけでした。
谷川俊太郎、 長新太、と偉大な作家の組み合わせで、さぞかしと思ったのですが、なんのてらいもなく、「わたしは他者からみると何なのか」が続き、「わたしは歩行者天国のおおぜいのひとり」で終わってしまうものでした。
ですが、わたしというものが様々な他者とのかかわりの中で存在し、様々な姿を演じているのだと、いわば自分を客観視できる、社会性の自覚といったものでしょうか、孫娘のその気付きに多少なりとも役立ったならば、嬉しいことです。