「オチ」がないところが、オチなのか(?)。私にはオチが分からなかっただけなのか、少し字余りみたいな気分になりましたが、お話そのものは楽しめました。
落語にありがちな、少し昔のお話です。
どこに働きにいっても、なかなかかが続きしない「ささきち」という男が主人公。
またもやくびになってしまったささきちが、隣町のおじさんに仕事のあっせんをお願いしにきます。
で、おじさんは取りあえず「自分のうちにあるものをやるから、それを売って、お金にしなさい」と、お茶っ葉と、くりかき(果物)お麩をくれます。
それを売るため、ささきちは全ての商品をつなげて「ちゃっくりがきぃふ」といいながら、町を練り歩くうちに、「ちゃっくりがきぃふ」と、いうことそのものが楽しくなって、売ることをすっかり忘れてしまいましたとさ。ってな話し。
梶山俊夫さんのイラストが、いかにもちょっと抜けているお調子者のささきちという人物を上手に描いていると思いました。