2歳のクリスマスに、トーマスのレゴブロックを貰った娘。彼女の心には「クリスマスさん」(=サンタクロースのこと)が実在しています。
その彼女に、この絵本を読む機会がありました。
クリスマスの季節とはかけ離れてしまいましたが。
静かに静かに展開する聖夜の物語が、美しい絵にのせてじんわりじんわりと 心にしみてくるようです。
サンタクロースがどんなふうにやってきて、彼女にレゴブロックをくれたのか・・・彼女は思い浮かべながら 静かに聞き入っていた様子でした。
最初のページに描かれているろばはなんだか淋しそう。
でも、目の前に現れたサンタクロースを手伝うというすばらしい仕事を与えられ、ちいさなろばの目は輝きます。
サンタクロースから素晴らしいプレゼントをもらったろば。そしてろばのところにやってくる可愛い姉妹も とてもやさしい心を持った子どもですね。
その純粋な心が、石井桃子さんの美しい訳と、酒井信義さんの素晴らしい絵から、静かに、でも力強く伝わってきます。