この絵本を手にとり、今度の仕掛けはなんだろうとわくわく胸を膨らませていましたが、今回も期待を裏切らず、2つも仕掛けが満載されていました。
1つ目は、おじいさんと「イチ、ニィ、サン、シィ、ゴー」の動物たちを覆う雪の仕掛け。ビニールセロハンが雪の覆いとして使われ、白い毛布のようにみんなを覆います。しかけをめくれば、「イチ、ニィ、サン、シィ、ゴー」の姿が、絵本の中ではじめて登場するという仕掛けです。娘はその仕掛けを「いないいないばぁ」のように何度もめくって遊んでいました。
2つ目は、最後の音のなるスイッチの仕掛け。キ(木)をきれいに飾りつけ、キの根元に「イチ、ニィ、サン、シィ、ゴー」用に用意したプレゼントを並べると、おじいさんはスイッチを押します。スイッチにはご丁寧に「ここをおす」と書いてあります。そのスイッチを押した時に流れる音色といったら、オルゴールでもなく、金管楽器でもなく、なんとも言えない音色なのです。
まだ自分でスイッチを押せない娘は、何度も「スイッチを押して」とおねだりをしてきます。
キの根元に置かれたきれいな包み紙のプレゼントを見ていると、「イチ、ニィ、サン、シィ、ゴー」へのプレゼントとは、どんなプレゼントだろう。美味しい食べ物かしら。ケーキかしら。そんな想像までしてしまいます。
原書では「DREAM SNOW」という書名ですね。「ゆめのゆき」というシンプルな翻訳名もなんだか、ぴったりのような気がします。