ともだちやシリーズの中で、初めて読んだ本です。
シリーズの他の作品も読みたくなりました。
ワルと思われたいオオカミくん。冒頭からクマさんのからかい歌を歌う(というより悪口を言いふらしている感じ)のですが、クマさんがピンチになると、隠れてこっそり看病に行きます。誰にも言わず、やさしいオオカミくんです。
キツネくんは悲しんで「ぼくよりいいともだちができたの?」と直球で詰め寄ります。キツネくんのこの正直さが素敵です。そして事実を知ってからもオオカミくんを思いやって、何も言わずにいる優しさも素敵。
オオカミくんも、ワルを装いたいなんて見栄がなければ、もっと簡単な話で済んだのでしょうが、変なプライドを捨て、自然体でいることはとても難しい事ですね。
からかい歌を歌われたクマさんが傷ついていなきゃいいけど、と少しだけ気になりました。冗談だとわかってはいても、ちょっとは傷つくような力が言葉にはありますから。