「おはなしのたからばこワイド愛蔵版(23) トトンぎつね」 みんなの声

真夜中に寝ているところへトトンと音がし、名前を呼ばれます。いったいだれ？と私も正子同様に気になりながらページをめくりました。相手はなんと人間の言葉を話すきつねの親子で！？
月や星が背景に見えて、こんなふしぎなことが起こってもふしぎでないようなそんな雰囲気があります。
私もこんな体験してみたいですが、私の場合だと真夜中はひたすらに寝ていて起きてきそうもないです（？）。

今江さんの処女作ということで驚きました。文章を読むだけですごく透明感があります。その文に絵がとてもあっているようです。現代風な絵なのに夜の感じやキツネの不思議な空気が漂っていて現実や夢や、いろいろな世界が入り組んでいる感じがしました。いつのまにか別世界に連れていかれたような気がしました。子どもにはちょっと難しいかもしれません。

主人公の女の子と、キツネの心がかよいあう、あたたかいお話でした。
親ギツネが、シッポの使いみちを一生懸命に説明するところが、なんとも面白かったです。
やっぱり、えりまきがいいと思います。
お掃除に使ったりしたら、もったいないです。

よなかにやってきたきつねの親子。まさに、夢うつつといった感じのお話です。しかも、女の子のやさしさがもとになっているので、どこか、ほんわりする不思議な夜を楽しめます。
幻想的なお話にぴったりの絵も素敵です。
きつねのしっぽの触り心地まで伝わってくるような、静かで優しいお話でした。

まさこが寝ていると
外から呼ぶ声が聞こえておきます。
きっと自分のことだったとしたら怖くて仕方ないシチュエーションなのですが
神秘的な絵が美しくって
読んでいても怖さを感じません。
そしてキツネが凛として立っている姿も素敵です。
そして昼間助けてもらった恩返しにきたのです。
お礼にしっぽをもらったものの、
帰る姿の親子きつねにちゃんとしっぽがついていて安心した感じも伝わってきます。
なんか素敵なおはなしです。

今江祥智さんの作品を初めて読みました。
私が大好きな新美南吉さんを彷彿させる、
穏やかで優しいキツネの物語でした。

このシリーズのプロデューサーである増田さんが、
「『トトンぎつね』のような素晴らしいお話が、
いつのまにか日本の本屋の売り場から消えている」と
おっしゃっています。

素晴らしいお話は、頑張って次の世代に残して
いかなければいけません。

今回は、植田真さんの現代的な絵と共に、
再び表舞台に立ちました。

キツネのしっぽと三日月、そしてトトン トトンという響きが
印象的な心地よい物語です！

真夜中に戸をたたく音、そしてじぶんの名前を呼ぶ誰か…。
何が起ころうとしているの…？ドキドキしました。
黒と白を基調とした構図もすごく素敵で、このお話の雰囲気にピッタリ。

じぶんを呼ぶ声に、うっかり返事をしてしまったからには、出ていかなければならないと考える律義さ。
真夜中の訪問者の正体と、その理由。
勝気なタイプではないけれど、強い正義感をもった女の子なんだなって思いました。

きつねにつままれたような、不思議なお話。
とってもファンタジックで優しい、素敵な作品です。

きつねの親子が女の子にお礼にくるお話です。
可愛いらしいイラストに不思議な夜の出来事。

しっぽ、かあ。
なんだか考え込んでしまうプレゼントですね。
何にするかなあ？

背景が大きくとられていて、美しい夜、印象的です。
きつねの絵本は世にたくさんありますが、
その儚くて美しい姿はモチーフにしやすいのかな？
ささやかなお話ですが、
心が温まる、可愛い絵本です。

とても詩的で静かな物語でした。
その文章とイラストが、とてもぴったりと合っており
ふんわりとした気持ちになれました。

最初は、なんだろう、こわい話なのかなと思いながら読み進めていましたが、
きつねの可愛らしい しっぽアピールに、思わず吹き出してしまいました。

『トトンぎつね』という題名を見て、トトンって何のことだろうと思ったけれど、なるほど、戸を叩く音なのですね。白と黒を基調とした絵がとても話の神秘性を高めていて美し感じました。

私だったら夜中に戸を叩かれても、出れないな。怖すぎます。そして、一度寝たら朝まで起きない小5の息子には、一生味わうことができない体験ですね。

しっぽのスペアがあるなんてすごい！　とても素敵な話でした。おはなしのたからばこというくくりにピッタリの本だと思います。