この本全体に流れるゆったりとしたリズムが大好きです。
子供にも心地良いようで、夜布団の中で読んでいると、眠ってしまうことも多かったです。
ゆっくりゆっくりのローラーを馬鹿にしている他の車の言葉使いが丁寧なので、辛辣な感じがないのが、気に入っています。現在の子供達は、テレビ等でキツイ言葉にさらされがちですものね。
馬鹿にされても、自分のペースで自分の仕事を地道にこなし、他の車達の故障を気遣ってかける優しい言葉。
「道を直してくれてありがとう」の言葉に、いばり返したり有頂天にならずに、ただ黙々といつもどおりに仕事を終えて帰っていく姿。
丁寧語の文体が、ローラーくんの心の美しさをひきたたせているように思いました。