アフリカゾウにも怖いものがある。
意外にもそれは動物ではなくて、小さなサバクトビバッタの大群。
ひいおばあさんゾウの思い出は、15匹のゾウの群れが、サバクトビバッタの大群の嵐からのがれたとき、あかんぼうゾウだけではなく大人のゾウも減っていたこと。
食べ物を食いつくしてしまうバッタの群れに襲われた時、一番怖いのは飢えと呼吸ができないこと?
バッタの群れの中でいなくなったゾウを想像してしまいましたが、吉田さんの絵本は残酷な部分は描いていないのです。
また、ゾウであっても子どもは弱いということも教えてくれます。
ライオンに襲われたシマウマの話から始まりますが、守るものと守られるものがいて子どもは成長するのだと人間に置き換えて考えていた私でした。
この本の中ではゾウのアップが気に入っています。
今まで読んだ吉田さんのアフリカ絵本の中ではストーリー性が少し乏しいように思えたので☆を一つ減らしました。
淡々としている物語は自然そのものかも知れませんが、子どもには少し物足りなかったようです。