小学3年生に読み語りしました。
「石でスープを作る」という、サギのような話で、類話をいろいろ見かけるお話です。
スープを作る主役も様々で、どれも味わいがあるのですが、今回はこのお話がしっくりと来ました。
戦争が終って家に帰る途中の3人の兵士達は、空腹で泊まるあてもありません。
立寄った村人たちは、兵士達を受け容れるだけの心のゆとりはありません。
そんな中で、兵士達は石のスープを作るという怪しげな事を始めます。
次第に村人達と食材、調味料が集まり始めます。
しまいには村人達と兵士達で大宴会が始まり、兵士達は寝場所も与えられ、感謝さえされるのです。
これは、ハッキリ言ってサギです。
でも、戦争による喪失感をうるおいに変えてくれたとしたら、素晴らしいことではないかと思います。
読み終えて、児童たちと話をしました。
こんなスープは飲めないとか、インチキだとか意見が出ましたが、村人達の満足感は伝わったように思います。