乳児院や児童養護施設で暮らす子どもを家庭に迎え、
「血のつながりのない親子」関係を築いていく養親子さんを支援する仕事をしています。
k.m.p.さんがこんな絵本つくってるんだ〜!と何気なく手にとって読み進めました。
親と子のいろんなスキンシップあそびがかわいく描かれていて、
「これ、うちの新米パパママに紹介できるな〜!」と思っていたのですが、
「あかちゃんになあれ」とママがまんまるちゃんに呼びかけるページに、心を揺さぶられました。
施設から家庭に迎えられる子どもは、
何歳でパパとママに出会っても、そこからが親子のスタート。
新しいパパとママに「0歳から育てなおしてもらうこと」を求めます。
3歳の子どもが哺乳瓶でジュースを飲みたがったり、
5歳の子どもがおむつをしてもらいたがったり。
ずっと抱っこでママから片時も離れなかったり、
赤ちゃん言葉しか使わなくなる子どももいます。
私たちは「赤ちゃん返り」と呼んでいますが、
新しいパパとママが、「本当の赤ちゃんにしてやるように」、
子どもと関わってくれることで、子どもはその人たちへの信頼を築いていくので、
子どもにとっても、パパママにとっても、とても大事なプロセスです。
ママが、子どもに「あかちゃんになあれ」とやさしく呼びかけてくれるこの絵本。
養親さんのバイブルに!…というのは言い過ぎかもしれませんが、
新しい親子の誕生を祝うプレゼントに贈りたいと思います。