へんてこなこだわりオオカミの『オオカミのごちそう』第2弾。
前作の続きではなく、同じ主人公の別の一面が見られる作品となっています。
さながら「友だち考」といった、友だちって何?を哲学するお話でした。
獲物を探している時に話しかけてきたクマ。
一緒に獲物を探そう、ということでしたが、元来独りのほうが気楽だ、
というオオカミは疑心暗鬼。
ところが、成り行きで同行しているうちに・・・。
相手の本心を探りあい、スリリングなところは、「あらしのよる」シリーズに通じますね。
クマの素朴な性格が嬉しくなってしまいます。
ラストのオオカミの表情がまたいいです。
独りのほうが気楽だ、というオオカミの気持ちも受容された上で、
友達のいる嬉しさを体感できると思います。
しみじみとした読後感でした。