息子が公立図書館でのお仕事体験に行って、この本を薦められて借りて帰ってきました。
とても可愛らしい話でした。“がっこうに行く!”と言うだけで、初めての経験だから
お出かけ気分になった“くんちゃん”。でも、着いてみると、ママは帰ってしまいます。
座る席を指定されて、大きな子達が勉強をし始めると、どんどんどんどん小さくなって
いく“くんちゃん”。その恐怖に似たような焦った気持ち、分るような気がします。
この絵本を読んだ時に、昔、超大人気シーズだったNHKの「大草原の家」という
アメリカのドラマを思い出しました。ちょうど、主人公のローラが通った学校が“くんちゃん”
の学校のようなところでしたね。今の日本では、あまり異年齢が一緒に学ぶということは
ありませんが、こういう学校の先生になる人は本当に行き届いた人なんでしょうね。
初めは逃げ出してしまった“くんちゃん”だったけれど、きっとどの子もこうやって
小学校が好きになっていくのでしょうね。微笑ましい話でした。
そして何よりもあとがきに描かれた訳者:間崎ルリ子さんの言葉、
「新しく一年生になる日本の子ども達も、かたちこそちがえ、くんちゃんのような
スムーズなすべり出しができますように、そしてしあわせで豊かな学校生活をおくること
ができますように− 切ない思いでそう念じつつ、教育のあるべき姿を考えつつ、
この本を翻訳しました」
にありがたいと感謝します。小学校に入る前の子に、そして、やはり1年生に是非、
読んでもらいたいと思います。