この本を、未就園児の子どもたちを対象に読み聞かせをした時のことです。
子どもたちのお母さんの中に、中国から来られた方がいました。その方は、日本語があまり得意ではなくて、子どもさん(3歳)もかたことの日本語で、ほとんど中国語で会話をしていました。4月から幼稚園に入られるということで、お母さんは少し言葉の壁に悩んでおられるようでした。
この絵本を読み始めると、どの子もいろんな果物を見ては「スイカ!!」、「さあ、どうぞ」と一緒になって声を出して楽しんでくれます。果物を「もぐもぐ」とか「むしゃむしゃ」と食べるまねまでしてくれて、とても楽しそうです。
そしてその中国の方のお子さんも、みんなと一緒に声を出して、私が読んだその後をまねてくれました。お母さんもとてもうれしそうにしていらして、絵本の力のすごさに感心させられた貴重な経験でした。