絵本はたくさん読んできましたが、今でもふと思い出して読みたくなる一冊です。
内容は初めてのお使いといった、絵本には定番ネタなわけですが、何が忘れられないかと言ったらあの画。初めて母に読んでもらった時は軽くショックを受けました。
キャラクター化された、ピンクの愛らしいpigしか知らなかった私にとって(本物の豚を見たことがなかったのです)あのぶたぶたくんはモンスターでした。そしてあの顔パン。あれは妖怪でした。妖怪のほうが怖いです。パンに顔。しかも笑ってる。はじめは目に留まってしまいましたが、2回目以降直視できないほど気味の悪さでした。
でも、怖いもの見たさというかなんというか、結局半年ぐらい毎日読んでもらっていました。本棚の一番奥から引っ張り出して、ドキドキしながら読んでもらい、地図を指でなぞって、最後に顔パンと表紙をちら見、怖くなってまた本棚の一番奥に隠す、の毎日。しかし半年の間で、ぶたぶたくんが愛らしく思えるようになり、顔パンも変なの!と笑えるようになったのです。はじめて自分が成長しているのだなと感じた瞬間でした。