花さき山」 みんなの声

花さき山 作:斎藤 隆介
絵:滝平 二郎
出版社:岩崎書店 岩崎書店の特集ページがあります!
税込価格:\1,430
発行日:1969年
ISBN:9784265908202
評価スコア 4.63
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みんなの声 総数 103
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103件見つかりました

  • 見えない花さき山はきっと・・・

    読んだ後、数日この本について考えてしまいました。それくらいの衝撃を受けた本です。

    ひとのことを思って辛抱すると、そのやさしさが花をさかせるという、花さき山。

    めまぐるしい現代で、辛抱すること、耐えることが美徳であるということに、少し違和感を感じる人も案外多いのでは?と最初感じたりもしました。(私もその一人なんですが)

    最後の、斎藤隆介さんのあとがきを読んで、「われわれはひとりでなくて、みんなの中のひとりだ。みんなの中でこそ、みんなとのつながりを考えてこそ、自分が自分だと知る」という言葉が添えられていて、そうした考えから生まれたメッセージの本なのだなぁと改めて感じ、何度も読み返しました。

    私は見えない花さき山はきっとあると思います。

    相手を想い辛抱したこと(思いやり)は相手のこころに花を咲かせる。
    また自分も相手の思いやりで花をたくさん咲かせてもらっている。

    そんなふうに感じました。

    投稿日:2008/03/05

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    4
  • アタタカイココロ

    この本は、とっても良いお話です。すごく感動します。心にやさしさを伝えてくれます。
    やさしいことをすれば花が咲く、命をかけてすれば、山がうまれる、
    そう、やまんばが教えてくれました。
    たった10歳のあやはどう思ったのでしょう。命をかけて村を守った、八郎、三コはどうおもったのでしょう。八郎と三コは心が純粋なのです。
    斎藤隆介さんは私たちに、やさしいことをしてやさしい子になってください。というメセージだとおもいます。
    やまんばにあった、あやは村の人にはなします。みんなあいてにしてくれません。そこであやは、また一人で山にいきます。しかし、やまんばにはもうあえません。もう二度とやまんあばにはあえません。花さき山
    にもいけません。もう二度と見ることはできません。花さき山は空のかなたに、いったのでしょう。あなたの心に花はさいていますか?
    (8歳の孫がかきました。)

    投稿日:2010/10/20

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    3
  • 子どもの頃大好きな絵本でした(過去形)!

    • ぼのさん
    • 40代
    • ママ
    • 新潟県
    • 男の子13歳、女の子11歳、女の子6歳

    とても、評価に迷ってしまい、なかなか投稿できない絵本のひとつでした。(実は、他にもいくつか、そういう絵本があります。)

    子どもの頃、『八郎』と共に、大好きで、何度も何度も読んだ絵本です。
    もちろん、我が家の本棚にもあります。

    なのに・・・
    大人になってから読むと、素直にいいと思えませんでした。

    影絵のような独特な絵も美しく、ばばの方言丸出しの語り口も味があっていい!ストーリーもせつなくて、優しくて・・・。なのに、なぜ???

    長男が小2の時、道徳の教材で、このお話が使われました。
    みんなが、手をあげて発表します。
    「ぼくも、ゲームを欲しかったけど、がまんしたので、花が咲いたと思います。」
    えええ?!それは、違うだろう?!
    物があふれてる、ぜいたく三昧の現代っ子たちのがまんと、貧しい家のあやが、涙をのんで、妹やおっかあのために祭り着を我慢して咲かせた花と、いっしょのわけない!
    年の離れた姉さんと妹ならまだしも、双子の兄弟の、まだまだ赤ん坊の一方が、おっぱいをがまんしなければならないシーンが、どうしても納得できない気がしました。

    思えば、あの時から、私はこの絵本が、素直に好きと言えない絵本になりました。

    先日、子ども読書活動推進フォーラムというのがあり、地域の読み聞かせグループが、いくつか絵本などを読んでくださり、大型絵本で、この『花さき山』を、久しぶりに堪能しました。

    ばば本物が現れたかのような、上手な読み語りに、聴き惚れました。絵も本当に美しく、じ〜んとなりました。
    そして、やっぱり、双子の赤ん坊のシーンで、苦しくてたまらない気持ちになりました。
    なので、迷った末に、★★★にさせていただきます。

    ああ、でも、もうひとつ、気づいてしまったことがあります!(汗)
    山から帰ったあやが、おとうやおっかあや、みんなに言っても信じてもらえなかったシーン。
    「きつねに ばかされたんではねえか。」
    私の絵本にも、「そりゃあ、タコにばかされたんだわ〜!」というのがあり、何だかそっくりなんです!(大汗)
    決して盗作したつもりはないのですが・・・子どもの頃好きだった絵本、意識しなくても、しみついてるのかもしれません(苦笑)。

    いくら書いても、私の複雑な想いを、書ききれない気がして、こんなに長くなってしまって、すみません

    投稿日:2007/10/30

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    3
  • せつなさと優しさ。

    • うさ。さん
    • 30代
    • ママ
    • 大阪府
    • 女の子5歳

    「八郎」などで有名な、斎藤さんと滝平さんお二人の絵本。
    このお二人の絵本、恥ずかしながら小さい頃
    何故だか空から覆い被さるような闇の感じがして
    怖くて読む事ができなかったのです・・・。
    この「花さき山」も山姥が出てくるのを知っていて
    手にとる事がないまま、大人になってしまいました・・・。
    今はそれが残念!でしょうがないです。
    山の中に迷い込んでしまった「あや」に山姥がやさしく語りかけます。
    山姥はすべて知っています。自分のことよりも人のことを思うやさしい気持ちを持った人のことを。
    そのせつない思いや優しい気持ちが、花さき山に花を咲かせるのだと。
    あやが最後に言う台詞。ぜひ読んでほしいです。
    みんながそういう風に思えれば、もっともっとすてきな花が
    咲くのではないでしょうか?
    私の子供の頃のように、「怖い」と思ってしまう子供さんもいると思いますが、
    ぴったりと抱っこして(大きくても)、声を出して読んであげれば
    きっと読んだ後、この絵本の黒と花の色の美しさに、
    この本の静かな優しさに、気がついてもらえるんじゃないかと思います。
    娘も最初、あまり乗り気ではなかったですが
    読み進むうちに顔が真剣になり、最後は何か考えてるようでした。
    心の中で、花さき山に花が咲くところを想像してたのかもしれません。
    ずっとそばに置いておきたい絵本です。

    投稿日:2004/05/27

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    3
  • 涙で咲く花

     やさしさをテーマにした絵本はたくさんあります。どのお話もほのぼのするものだったと思います。
     けれど、この絵本のやさしさは、胸がいたみます。
     
     双子の男の子たち、弟だけがおかあさんのおっぱいを、ひとりじめしている場面が、せつなすぎました。兄、弟といっても、まったく同じ乳飲み子なのに、、、。
     「なみだをいっぱいためてしんぼうした」おにいちゃんもいつか、花さき山の花をみることがあるのでしょうか、、、。

     せつなく重いお話と、美しい切り絵が印象的な絵本でした

    投稿日:2014/03/27

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    2
  • 子どもの頃は、惚れ込んでいました。

    • ももうさ♪さん
    • 20代
    • ママ
    • 北海道
    • 女の子2歳、女の子0歳

    小学校低学年の頃、
    担任の先生が読み聞かせをしてくれ、
    花さき山の幻想的な美しさにすっかり惚れ込み、
    図書室から何度も借りては読みました。

    疑うべくもない名作なのですが、
    今読んでみると、
    何だか評価に困ってしまうのです・・・。


    我慢することも大事な事で、
    時には自己犠牲が必要な時もあるでしょう。

    確かに、
    自分が満たされている時だけでなく、
    忙しい時や大変な時、
    自分も苦しい時でさえも人を思いやれる人こそが、
    本当に心の優しい人と言えるのかもしれません。

    ですが、双子の兄弟の場面。
    あまりに可愛そうで、
    どうしても後味が悪くて仕方ないのです。

    母親は、なぜ背を向けているのでしょう。
    兄の我慢の上に胡坐を描いて、省みる事もしないのでしょうか。
    年の離れた兄弟ならいざ知らず、兄もまだ乳飲み子です。


    誰もその優しさを知らなくても、山は知っている。

    これは、親離れをしつつある子供なら心の支えとなりえますが、
    母親が絶対である年頃の子には、何の慰めにもなりません。


    この描写があるので、
    小さな子供に読むのにはちょっと躊躇いがあります。
    美しい画集と割り切ってしまうなら、
    小さいうちから触れさせてあげたいのですが・・・;

    投稿日:2011/01/21

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    2
  • 私は大人になった

    子どもの頃から、
    誰かのためにやさしくすること、我慢すること。
    そういうことが私は、偽善者みたいでなんだか嫌でした。
    子どもなのにしっかり挨拶できる子、大人の言うことをよくきく子も
    「大人に迎合しちゃって(迎合という言葉は知らなかったけれど)」
    「絶対いい子になるもんか」と、思ってしまうようなかわいげのない子でした。
    だから、子どもの頃・・いや、もっと大人になってからも、もしこの絵本を
    読んだならば「けっ」と思ってしまったはずです。
    それなのに。
    それなのに。
    子どもを産んで、いろいろ考えたりするようになってから読んだら(夫が買って
    きたのです)心にしみいるようではないですか。あやうく涙しそうになった
    ほどです(本や映画を観て涙することもないような人であったのに!)。
    美しい絵本です。重たい絵本です。
    「あんたも大人になったねえ」と夫に言われましたが、本当に自分でも
    びっくりしました。
    誰かのためにやさしくしたい。我慢したい。
    そうした尊い気持ちが、やがて見えないところで小さく花咲かすことがあれば
    いいなあとひっそり思います。

    投稿日:2010/02/04

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    2
  • やさしい心

    私が子供の頃に読んだので、懐かしくなって読みました。

    表紙を見た子供は「こわいお話なの?」と、聞いてきました。

    確かに、子供が好きそうな、かわいらしい絵ではないです。

    でも、私はこの絵が好きですし、きれいだと思います。

    お話の内容も、すばらしいと思います。

    ずいぶんと昔に出版されたものですが、やさしさや命を懸けることなど、今の私達でも充分に伝わるものがあります。

    投稿日:2011/04/09

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    1
  • 一度は読んで欲しい本です

    私が小さいときに大好きだった本だったので4歳の娘にも、と思い読んでやりました。「やさしいことをひとつすると ひとつさく」花さき山の花はどんな花よりも綺麗。この世のものとは思えない花を咲かせているもの、それは自分を犠牲にして誰かのために何かをするけなげな心。この本は、自分のために生きたい命をみんなのために捧げる事こそが自分を最高に生かすことだと信じてその道を歩き始めた人々への讃歌で、そういう子供がたくさん育って欲しいという斉藤隆介さんの祈りからできた作品です。数十年ぶりに大人になって読んだのに感動は変わりませんでした。視点も変わっているはずなのに、、、名作中の名作です。

    投稿日:2010/01/09

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    1
  • 伝えていきたい日本人の心

    • リンダおばさん
    • 40代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 女の子14歳、男の子11歳、男の子5歳

    「自己犠牲の美徳」という言葉は今の時代にそぐわないかもしれませんが、
    色んな場面で「辛抱」「我慢」はつきまとうのがこの世の中。
    大人だってつらいものです。

    色とりどりですが寂しさを含んだ花さき山の花々。
    涙の露から花が咲く、
    良くも悪くも日本独特の美学を感じます。

    こんな儚いものでも美しいから心の支えになるのですね。

    滝平二郎さんの繊細な切り絵と、
    斎藤隆介さんの美しい日本語とともに、
    日本人ならではの心意気を伝えていきたい一冊です。

    小さい頃読んだときには、
    双子の兄の場面がたまらなかったですが、
    最後の場面の両親の笑顔で、
    あやも愛されてるんだな、と
    救われた気持ちになったのを覚えています。

    なにより、一面の花さき山のページの美しいこと!

    投稿日:2009/11/10

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