むし好きのお子さんはむろん、実はすべてのお子さんに見てほしい本。決してやさしいとか、ほのぼのとかではない。むしろグロテスクな感じさえ受けてしまうかもしれない。けれどこの本の絵は、力強くてインパクトがある。
実際、読み聞かせをしたとき怖がる子がいたりもしたんだけど、
読み進めるうちにその子までが「あっ!逃げて。」と引き込まれていました。
ストーリーは気弱なバッタがある日いつも隠れていることに嫌気がさして、数々の天敵から逃れ大空へと旅立っていくというシンプルなものですが、その分絵が訴えています。
文字がなくてもお話が展開できそうなほど心に響きます。
個人的には、最後のページに飛び立ったバッタが、ほかのバッタ(たぶん女の子、ピンクだし)と和んでいるところが好き。
子どもたちも、ここでホッとするみたいです・・・。