日本の昔話をもとにしてつくったらしいけど、昔の農村の雰囲気がよくでていますね。農村の中では、お寺のおしょうさんが知恵者として尊敬されていたことがわかります。主人公の夫婦だけではなく村の人の多くが大きな難問も小さな相談もぜんぶおしょうさんにしていたのだとわかります。
腹に虫がわいたから、かえるを食べて虫は駆除されるけど、今度はかえるが気になる。どんどん強くて大きな生き物を呑んでいくのだけど、最後はほっとするおちがついています。
「かえるをのんだととさん」と同じような絵本で「ハエをのみこんだおばあさん」という西洋の絵本があるのですが、物語が同じような調子なのに日本のととさんは安堵な笑い、ハエおばあさんの方はブラックな笑いで終わります。ハエのあばあさんもあわせて、日本と西洋の絵本の違いをみても面白いですよ。