『おもしろ荘の子どもたち』の時には、元気のいいおてんばな少女マディケンという印象だったのですが、この本のマディケンはけんかをして決して仲がいいとは言えなかったミイアのために涙したり憤ったりします。
子どもの成長をマディケンを通して見ていると、成長とは見える範囲が広がること、思いを馳せる範囲が広がることのように思われました。
「貧乏ゆえの無力さって、なあに?」では、マディケンの優しさに心打たれました。
マディケンの優しさに心打たれたのは、この章だけではなく感受性の豊かな子どもの持つ優しさというのが゛全編に流れているように思います。
息子に読み聞かせをしてから時間が経ってしまったので、読んだその時の感動をそのまま書き起こせないのが残念ですが、ただおもしろいというのではなく、子どもの気持ちや成長が丁寧に描かれているし、貧しい人たちの生活にも優しいまなざしが注がれているのを感じました。
機会があれば、もう一度読み返してみたい児童書です。