目が見えないこと、耳が聞こえないこと、両親をなくしたこと、どんなことなんだろう。
「どんなかんじかな」という入り方が重くなくて、さらりとしていてとても共感できます。
そして、最後にこの少年が車いす生活で体を動かせないことを知ります。
そうでなければ、目が見えないこと、耳が聞こえないこと…と、気にならなかったかも知れません。
でも、この本を書いたのは、健常の方。
観点が素晴らしいと思いました。
和田誠さんの絵。人物があかるく描かれている一方、目が不自由な世界の音、耳の不自由な世界の映像の世界、動けない人の思索の世界が、とても印象的に表現されていて好きです。
中山千夏さんの文。とてもまっすぐな性格で言葉遣いが好きです。
カバーに書かれた詩。歌手時代の「あなたの心に」を思い出しました。
中山さんのさまざまな活躍に通じる一本気なところが好きです。