詩のような文章、メロディアスな文章、明解でくっきりとしたお話ですが、あとがきをよんで、思いの深さに感銘しました。
思い出の木は、自分の思い出を刻んだ木。
それも「いっぽ、にほ、さんぽ」というリフレインが、思い切り前向きで、地に足がついた表現で、心に響きます。
木は四季それぞれに変化し、育っていきます。
自分もその木を大切なものとして育ってきた。
このお話が2部になっていて、さらに大きく広がっていると思います。
自分が一緒に育ってきた木を、今度は親として見ています。
伴侶がいて子どもがいて、親の視点に立つと、どんどん世界が拡がっていきます。
子どものためにも大切にしたい木。
この木はいったい何の木でしょう。
木はさらに大きく年輪を重ねていくから、未来にも伝わっていくのですね。
心が洗われた気がします。