2011年の東日本大震災の大津波に先んじて完成されていた絵本。
ただ、あの震撼とする現実の映像と、被災者を慮って出版を躊躇した絵本。
この絵本を見て、鬼気迫る迫力を感じるだけに、エド・ヤングさんの躊躇はよく分かります。
津波から村人を助けた長老の知恵。
自ら稲村に火を放って、海岸で祭りに興じる村人を高台に走らせたとっさの行動。
実話を基にしている小泉八雲の作品で、津波の教訓とともに見直されている話ではあります。
同じ話を別の絵本でも見たのですが、この絵本の絵のものすごさに呑みこまれてしまいました。
あの大津波の地獄が再現されているようで、怖さも感じながら、忘れてはいけないものとして、この絵本を推薦します。