しっかり者の千代は、一つ年下の勝平と夫婦になりたいと思っています。
ところが勝平は臆病者で、みんなから「弱かっぺ」と言われていました。
強くなって欲しい千代は、勝平を鬼ガ山に誘いました。
大人さえも怖がってめったに登らない鬼ガ山。
上へ上へと登ると気味の悪い音が聞こえ、そしてどうんどうんと揺れているのが分かります。
それでも登り続けた二人は、ある穴に落ちてしまいました。
村のみんなから「弱かっぺ」とバカにされていた勝平は、いざと言うときには頼りになる男の子でした。
そして、鬼ガ山は普通の山ではなく……。
それまで勝平をバカにしていた人々が、怖い山に登ったというだけで明らかに態度を変えました。
人の評価というものは、いい加減ですね。
この絵本は文章が多いですが展開がおもしろく、絵もリアルです。
退屈することなく、最後まで一気に読める絵本です。