真面目なカニはずるがしこいサルに騙され、柿の実を食べられ、あげく力落としてしまう。
でもずるがしこいサルにはお仕置きがまっている。
子供の頃から誰もが知っている、悪いことをしたら、かならず痛い目に合うのだという教訓のお話でもあります。
カニが柿の木を育てるところではリズミカルに歌う感じで読むと、聞いている子供も楽しい気持ちになると思います。ただ子供の頃は気付かなかったけれど、カニも結構ひどいこと言ってるんだなぁとちょっと思いました。
また、私の知ってる話と違ったのは、つぶされてしまったカニがたくさんの子供を産み、子供たちが母の敵討ちをしてくれること。
この話の方が、みんなで力を合わせて悪いサルを懲らしめるという点で面白いと思いました。また、懲らしめるシーンはとてもテンポが良く、お仕置きといってもひどすぎることではないので、サルの表情など笑えます。
絵がとても丁寧に描かれていて、それぞれの表情で伝わることがたくさんあります。柿も美味しそうで、色合い等も素敵でした。
おまけのお話ですが、さるかにがっせんで少し悲しいこともあったので、この話は単純に笑えて良いと思います。