ミステリーと銘打つからには、もっと動きの大きな話かと思いきや、穏やか〜なお話。とはいえ、悪くはない。
司書としては図書館の日常ではあるが、もうちょっとストーリーとして盛り込めなかったのかなぁとは思う。
図書館仕様書のようでうざったい。図書館のことを伝えたかったにしろ、せっかく小説という体裁をとっているのだから、もうちょっと物語として書いて欲しかったかも。
リアルすぎて、これではノンフィクションのようだけど、利用客からすると、へぇぇなのだろうか。
主人公の成長が緩やかなのも堅実でよかったし、本が杖になっている様子にもわかるわかる。
最後の、母子家庭だからって言われないよう頑張る主人公の内情吐露もよかったな〜。子供なりの気遣いというか、世渡り術ですね。
こみあげる涙が、怒りと悔しさと寂しさ悲しさ、いろいろ複雑なのが想像できて印象的。
よく本を読む子なら、中学年から大丈夫だと思います。
スルッと読んで2巻へいきます。