ジオジオは、らいおんの中でも一番強かった。
頭のかんむりが、ちらっと光ると、だれでもこそこそと隠れてしまうのです。
じおじおはつまらないと思い、誰かとゆっくりと話してみたいと思っていました。水に映った自分の姿は、白髪が生え、目もよく見えなくなってきました。
そこで出会った、自分の卵を6個ともなくしてしまった灰色の鳥も、つまらないと思っていました。
ジオジオは、あることを提案します。
百獣の王らいおんのジオジオ、きっと若い頃は、みんなから畏れられた存在だったのでしょう。そんなジオジオも、今ではすっかり年をとり、印象もずいぶんと変わってきました。
年を老いていくという、ちょっと悲しいさびしい現実をつきつけながらも、また新しい楽しみにもあるのだよと、気づかせてくれます。
ジオジオの周りでは、時間もゆっくりと流れているような気がしました。優しい筆遣いの絵、鮮やかな色で、背景の変化も充分楽しむことができます。