『おいしいおと』で聴覚でとらえる斬新さが印象的だった三宮麻由子さん。
調べたら、幼くして視力を失った方だと知り、その聴覚の豊かさに納得してしまいました。
今作では、風が作り出す音を豊かにとらえてあります。
主人公の女の子が、お兄ちゃんと散歩に出かけて出会う音たちです。
確かに、そこここに音は存在します。
耳を澄ますと、こんなに多彩に感じられるのです。
独特のオノマトペは新鮮ですが、そうそう、こんな感じ、
と共感してしまいます。
クライマックスは、落ち葉の音。
斉藤俊行さんの絵は、そのアングルや筆遣いが見事です。
幼稚園児くらいから、風の作る音に耳を澄ませてみませんか?