内田麟太郎さんの文章に西村繁男さんの絵。
作者紹介欄によると、『絵本界最強タッグ』とのこと。
はい、ハズレなしな気配です。
海辺の砂浜でタコのたこきちくんがおひるねしているところから
お話は始まります。
ひげ面、暴れん坊のべんけいが、「たすけてくだされー!」と
走ってきます。
「だめだめ、ぼくは弱虫の泣き虫のびびりっこだから」って断るたこきち。
まぁ、見た目からして強そうでないたこきちくん。
バッタバッタと倒して〜とはなりそうではありません。
しかし、その後もえらそうだったりいばりんぼだったりの方々が
「たすけろ!」って現れます。
その時々のたこきちくんの「返し」が絶妙です。
「困った人に親切にするのは人として当たり前じゃないか」と
言われた時には、
「ぼくは人じゃないよ、タコだよ」と返す。
次男坊、爆笑。兄ちゃんが大好きな「ねこのてや」シリーズも
ちょっとした一言がホントにツボです。
最強タッグの味といえば、やっぱり「イイ感じの肩すかし」でしょうか。
こちらの予想通りには進まない。
最初っから最後まで、予想外を楽しめる方なら大喜び。
ちゃんとオチがついて納得!を求める方は、置いてかれた気分かも。