山奥に入り込み、道に迷った若者を助けてくれたあねさまはりっぱなおやしきにとめてくれるのですが、「十二のくらのうち十一まではみてもよいが十二のくらだけはみないでくださいね」といいのこして留守番を頼みます。残された若者は、一から十一のくらをあけてみるのでした。
久々に読んだ昔話でしたが、くらのひとつひとつを見ると日本っていいなぁ、再確認できました。
一のくらはおしょうがつ、二のくらはせつぶん、三のくらはもものせっく、とページをめくるたび日本情緒たっぷりの世界があらわれるのです。
十二のくらは…ね。
古今東西を問わずどの物語も、見てはいけない、あけてはいけないといわれると、あけてしまうんです。結果はもちろん「見るな!」のくらですからねぇ。