悪い殿様に捕まった姫を助けるために活躍する、忍者のにんにく丸のお話です。
にんにく丸は、悪い殿様の隣の国の良い殿様、青空晴高に仕える忍者で、本当に顔がにんにくなのです。ついでに言うと、師匠は冬野白斎(白菜の顔)、兄弟分は しょうが丸(しょうがの顔)といいます。
姫を救いだした にんにく丸の前に立ちはだかるのは、敵の忍者、強力麺蔵(ごうりきめんぞう)というのっぺりとした顔の男。着物の背中に「讃」と染め抜いているので、どうやら讃岐うどんらしい。これがなかなか強くて、切っても切っても麺蔵面となってよみがえり、どんどん数が増えていくのです。でも、最後には にんにく丸が強烈にんにく臭を出して、やっつけます、となかなかすごい内容です。
おまけに無事に城に帰って、みんなでやったことが、またすごい。これは、読んでのお楽しみです。
テンポも良く、展開が早いので、飽きることなくお話を楽しめますが、なんといっても、登場人物の面白さが抜きん出ています。子ども達は、忍者の顔がにんにくだということだけで、もう大喜び。最後までかぶりつきで聞いていました。