沖縄のお話です。
ある村の稲に虫がわき、その害を恐れた王様は村人たちに
稲をやきはらうよう命じます。
ところがそれを聞いていたカエルたち。
稲がなくなったら次食べられるのは自分たちだと恐れ、
害虫を追い出すための祭りを始めます。
沖縄の独特な言い回し、リズミカルに進む物語、
また太い輪郭に大胆な絵柄でありながら
祭りの小道具から準備の様子など丁寧に描かれていて、
そのページごとにひきつけられます。
「ちゃんぐちゃんぐ」「ぱんないぱんない」
など楽器の擬音語も不思議な響きでありながら、
すっと読み手に入っていきます。
お祭りがすきな息子はあっというまに夢中になり、
毎晩寝る前にこの本を持ってきます。
私自身沖縄の言葉はよくわからないのでこんなニュアンスなの
かしら?と想像しながら読みきかせています。
沖縄出身の人の読み方を聞いてみたいですね。
よどみない語り口、それを彩る力強い絵、民話の魅力を
存分に引き出してくれている絵本だと感じました。