クリスマス・シーズンなので、それにちなんだものをと思い、借りてきました。
繊細な刺繍で表現されています。特に99個のケーキが並んでいるところが見事でした。ただ、刺繍であるために感じた不満も少しありました。例えば、写真の撮り方の問題かも知れませんが、繊細な薄い布を使ってあるため、裏で渡っている糸が透けて見えるところがあり(例えばケーキ屋さんの布団の模様)、残念に思いました。また、線だけで作られた絵はやや分かりにくいと感じました。特にケーキ屋さんのお店が混み合っている場面は、どういう絵なのか分かりにくかったです。どの糸も柔らかい色合いでぼやけて見えるせいかも知れません。刺繍で表現するなら、線だけでなく、もっとそれを活かした刺し方がしてある方が良いと思いました。例えば、冷蔵庫の中の卵や、お店を開ける場面のもみの木などは、とてもそれらしく表現されていて綺麗だと思います。
息子は、ぱっと見た時のインパクトが弱かったようで、最初はあまり読みたがらなかったのですが、読み始めると、ケーキだ、いちごだ、たくさんある!と楽しんでいました。ショートケーキが大好きなので、ぱくぱく食べる真似をして楽しそうでした。
一緒に『あっちゃんとゆびにんぎょう』を借りてきたのですが、どちらもまだ一度読んだだけで、連動していることには気付いていなさそうです。一つの出来事を別の立場から見るというのは良い趣向だと思います。