日本語のリズムも素敵だったんだなあと、このももたろうを読むとつくづく思ってしまいます。一般的にはなじみのある「どんぶらこっこ」もいいけれど「つんぶくかんぶく」も、声に
出して読んでみると、あのさきっちょがとんがった桃が右に左に傾いたりしながら流れてくる姿が浮かび、楽しくなります。ももがじゃくっと割れる様も、そうそう!桃ってみずみずしいからそんな感じよねって納得できてしまうし。当たり前かもしれませんが、文を書いた松井さんは日本語が好きで大事にしているのだろうなあって思います。桃も好きかもしれないなあ。
娘は、というとあの潔くりりしいももたろうを「髪の毛女の子みたいにしててかわいいね」と
言ったり(ちょんまげがそう見えるらしい)、涙を流して謝るおにを「かわいそうだから、涙
ふいてあげるね。大丈夫よ大丈夫よ」と言ったり(まだモノを奪って暴れるのが悪い、という概念がないらしいです)していて、今はまだ、ももたろうのストーリー的楽しみとは違っているみたいです。
それでも「一ぱいだけたべると一ぱいだけ」なぞとごはんを食べていたりもするので、素敵なリズムは感じ取っているようでうれしくなります。