「ぼくの さんぽに ついてきました」という言葉が繰り返されるうちに、子どもも大人も、森のなかに引き込まれていきます。
いつまでも森で動物達と遊んでいたい。
けれど、絵本には終りがあります。
読み終わった時、森のなかからぽっと抜け出したような感覚が、じんわりと残ります。
「もりのなか」は、とても長寿の絵本です。
そしてエッツ作品は、現在、20冊くらいが邦訳されています。
私は、「もりのなか」の他に、「わたしとあそんで」「ちいさなふるいじどうしゃ」「またもりへ」などを持っています。
どれも、おしまいの言葉が心に浸み込んでくる絵本です。
私は、「もりのなか」を読み返すと、息子が2歳の時、風邪で保育園をお休みした日に、布団の中から30回連続でこの絵本だけの読み聞かせをせがまれ、流石に往生した事を必ず思い出します。
あなたもぜひ、子ども達をエッツさんに出会わせてあげて下さい。その幸せのための最良の最初の一冊です。
そして、「もりのなか」を読み聞かせる時は、是非とも子ども達を膝の上に座らせて、後ろから静かに語りかけて頂ければ嬉しいです。
物語が、親と子どもを温かく包み込んでくれる絵本。
私にとって、とても大切な一冊です。